指定難病(54)

要点
  • 難病の
  • 受給者証が交付されると上限額が設けられる
  • 訪看は利用料請求時に自己負担上限額管理表を書く
  • 上限に達した後も自己負担0で書き続ける
  • 16特定疾病なら40~64歳(介護保険2号被保険者)も介護保険OK
  • 別表第7は医療保険になる

難病医療費助成制度

条件を達して医療受給者証が交付されると、利用料(特定医療費)に月額で上限が設けられる。

生活保護は他の医療費と同じで0円、人工呼吸器等の装着者は1,000円、低所得Ⅰの2,500円~上位所得では30,000円までの上限となる。

使えるのは難病指定医療機関(訪問看護ステーションを含む)で、対象の病気の医療費のみ。

↑昔は受給者証に登録したところのみだったけど、今は対象の医療機関なら登録不要。

たとえば、受診やお薬を貰うときや訪問看護の利用料請求時に、自己負担上限額管理表に医療機関が医療費の総額を記入していく。

上限に達したらそこからは公費への請求として、本人への請求は行わない。

医療保険になるケース

別表第7:厚生労働大臣が定める疾病等に該当する方は訪問看護が医療保険になる。

介護保険になるケース

別表第7以外の人は介護保険の利用者であれば訪問看護に関しては介護保険。

ただし、16特定疾病に入っていたら40~64歳(介護保険2号被保険者)でも介護保険が適用できる。

特定医療とは

特定医療とは、指定難病の患者に対し、指定医療機関が行う医療であって、指定難病及び当該指定難病に付随して発生する傷病に関する医療をいう。

特定医療費に係る自己負担上限額管理票等の 記載方法について(指定医療機関用)令和元年6月 – 厚生労働省健康局難病対策課
都道府県・指定都市別「難病指定医療機関」一覧 – 難病情報センター

難病指定医

都道府県・指定都市から指定を受けた指定医のみが、特定医療費支給認定の申請に必要な診断書を作成することができる。

各指定医には専門領域があり、指定難病全ての診断書を記載できるわけではないので要チェック。

都道府県・指定都市別「難病指定医」一覧 – 難病情報センター

新規指定は「難病指定医」のみ

難病医療費助成制度に関するご案内
平成27年1月より始まる新たな難病制度に関するご案内

更新は「協力難病指定医」もOK

難病医療費助成制度に関するご案内
平成27年1月より始まる新たな難病制度に関するご案内

入院・入院外の区別なし

入院・入院外の区別を設定せず、また、複数の指定医療機関(薬局、訪問看護ステーション等を
含む。)で支払われた自己負担をすべて合算した上で自己負担上限額を適用する。
(注)病院、診療所における受療以外に、薬局での保険調剤、医療保険における訪問看護ステーション
が行う訪問看護及び介護保険における訪問看護等が含まれる。

特定医療費に係る自己負担上限額管理票等の 記載方法について(指定医療機関用)令和元年6月 – 厚生労働省健康局難病対策課

「人工呼吸器等装着者」とは

人工呼吸器その他の生命の維持に欠くことができない装置を装着していることについて特別の配慮を必要とする者として、支給認定を受けた指定難病により、継続して常時生命維持管理装置を装着する必要があり、かつ、日常生活動作が著しく制限されている者に該当する旨の都道府県及び指定都市(以下「都道府県等」という。)による認定を受けた者である場合には、負担上限月額は1,000円となる。

特定医療費に係る自己負担上限額管理票等の 記載方法について(指定医療機関用)令和元年6月 – 厚生労働省健康局難病対策課

管理表の記入方法

訪問看護はまとめて記載

ほとんどの医療機関は受診した日に記載されるけど、訪看の場合は請求するときに該当月の上限管理表を確認して、後から記載になる。

当月の最終訪問日に頑張って記載すると、後から緊急で受診されたときに、医療機関と揉める可能性もあるので、個人的には翌月記載がスムーズな気がする。

注意点として、複数の訪看が入っている時。ケンカにならないように、あらかじめ確認がベスト。

ちなみに「円」で記入。1円単位は四捨五入。

管理票の提出を受けた指定医療機関は、当該患者より自己負担を徴収した際に日付、指定医療機関名、医療費総額(10割分)、自己負担額、自己負担の累積額(月額)を記載し、徴収欄に押印する。
なお、医療費総額については、特定医療に係る診療とそれ以外の診療とに分かれる場合、管理票には特定医療に係る医療費の総額のみを記載する。
また、患者からの自己負担の徴収は、原則として、指定医療機関を受診した日に行うことから、管理票への記載も当該受診した日に行うこととなるが、訪問看護サービス等において、利用した日の翌月に利用料を請求する場合には、利用した月の自己負担の累積額を確認したうえで、患者から徴収し、当該額を管理票に記載すること。
注)患者から徴収した額に10円未満の端数がある場合には、四捨五入した額を自己負担額の欄に記載すること。

特定医療費に係る自己負担上限額管理票等の 記載方法について(指定医療機関用)令和元年6月 – 厚生労働省健康局難病対策課

上限に達したら別途記載

訪看の請求時に上限に達したら、上限額に達しましたという旨を記載する必要がある。

既に到達した後でも、どれだけ利用したかの確認をするので記載を続ける。(一応5万超えるまで)

自己負担の累積額(月額)が自己負担上限額に達した際には、所定欄に日付、指定医療機関名、確認印を押印することとなる。当該欄に指定医療機関名の記載のある管理票を所持している受給者からは当該月において自己負担を徴収しないこととなるが、医療費総額については、「高額かつ長期」等の確認に使用するため、自己負担上限額に達した後も5万円を超えるまで管理票に記載し、徴収印欄に記載内容を確認する印として押印すること。

特定医療費に係る自己負担上限額管理票等の 記載方法について(指定医療機関用)令和元年6月 – 厚生労働省健康局難病対策課

医療受給者証の貰い方

  1. 難病指定医を受診して診断書を貰う
  2. 都道府県・指定都市に申請
    (交付まで3ヶ月ぐらいかかる、その間の指定医療機関での医療費は払い戻し請求ができる。ただし、不認定となることもある。)
  3. 1年ごとに更新の申請が必要

参考 指定難病患者への医療費助成制度のご案内

引っ越したらどうなる?

都道府県や指定都市をまたぐと受給者証・受給者番号が変わる。

たとえば兵庫県の場合、神戸→明石は管轄が別なので受給者証が変わるが、明石→加古川ならそのまま使える。

指定難病一覧

2022年3月時点の難病一覧

難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病
球脊髄性筋萎縮症

筋萎縮性側索硬化症

脊髄性筋萎縮症

原発性側索硬化症

進行性核上性麻痺

パーキンソン病

大脳皮質基底核変性症

ハンチントン病

神経有棘赤血球症

シャルコー・マリー・トゥース病

重症筋無力症

先天性筋無力症候群

多発性硬化症/視神経脊髄炎

慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー

封入体筋炎

クロウ・深瀬症候群

多系統萎縮症

脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く。)

ライソゾーム病

副腎白質ジストロフィー

ミトコンドリア病

もやもや病

プリオン病

亜急性硬化性全脳炎

進行性多巣性白質脳症

HTLV-1関連脊髄症

特発性基底核石灰化症

全身性アミロイドーシス

ウルリッヒ病

遠位型ミオパチー

ベスレムミオパチー

自己貪食空胞性ミオパチー

シュワルツ・ヤンペル症候群

神経線維腫症

天疱瘡

表皮水疱症

膿疱性乾癬(汎発型)

スティーヴンス・ジョンソン症候群

中毒性表皮壊死症

高安動脈炎

巨細胞性動脈炎

結節性多発動脈炎

顕微鏡的多発血管炎

多発血管炎性肉芽腫症

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

悪性関節リウマチ

バージャー病

原発性抗リン脂質抗体症候群

全身性エリテマトーデス

皮膚筋炎/多発性筋炎

全身性強皮症

混合性結合組織病

シェーグレン症候群

成人スチル病

再発性多発軟骨炎

ベーチェット病

特発性拡張型心筋症

肥大型心筋症

拘束型心筋症

再生不良性貧血

自己免疫性溶血性貧血

発作性夜間ヘモグロビン尿症

特発性血小板減少性紫斑病

血栓性血小板減少性紫斑病

原発性免疫不全症候群

IgA 腎症

多発性嚢胞腎

黄色靱帯骨化症

後縦靱帯骨化症

広範脊柱管狭窄症

特発性大腿骨頭壊死症

下垂体性ADH分泌異常症

下垂体性TSH分泌亢進症

下垂体性PRL分泌亢進症

クッシング病

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症

下垂体性成長ホルモン分泌亢進症

下垂体前葉機能低下症

家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)

甲状腺ホルモン不応症

先天性副腎皮質酵素欠損症

先天性副腎低形成症

アジソン病

サルコイドーシス

特発性間質性肺炎

肺動脈性肺高血圧症

肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症

慢性血栓塞栓性肺高血圧症

リンパ脈管筋腫症

網膜色素変性症

バッド・キアリ症候群

特発性門脈圧亢進症

原発性胆汁性胆管炎

原発性硬化性胆管炎

自己免疫性肝炎

クローン病

潰瘍性大腸炎

好酸球性消化管疾患

慢性特発性偽性腸閉塞症

巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症

腸管神経節細胞僅少症

ルビンシュタイン・テイビ症候群

CFC症候群

コステロ症候群

チャージ症候群

クリオピリン関連周期熱症候群

若年性特発性関節炎

TNF受容体関連周期性症候群

非典型溶血性尿毒症症候群

ブラウ症候群

先天性ミオパチー

マリネスコ・シェーグレン症候群

筋ジストロフィー

非ジストロフィー性ミオトニー症候群

遺伝性周期性四肢麻痺

アトピー性脊髄炎

脊髄空洞症

脊髄髄膜瘤

アイザックス症候群

遺伝性ジストニア

神経フェリチン症

脳表ヘモジデリン沈着症

禿頭と変形性脊椎症を伴う常染色体劣性白質脳症

皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症

神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症

ペリー症候群

前頭側頭葉変性症

ビッカースタッフ脳幹脳炎

痙攣重積型(二相性)急性脳症

先天性無痛無汗症

アレキサンダー病

先天性核上性球麻痺

メビウス症候群

中隔視神経形成異常症/ドモルシア症候群

アイカルディ症候群

片側巨脳症

限局性皮質異形成

神経細胞移動異常症

先天性大脳白質形成不全症

ドラベ症候群

海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん

ミオクロニー欠神てんかん

ミオクロニー脱力発作を伴うてんかん

レノックス・ガストー症候群

ウエスト症候群

大田原症候群

早期ミオクロニー脳症

遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん

片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群

環状20番染色体症候群

ラスムッセン脳炎

PCDH19関連症候群

難治頻回部分発作重積型急性脳炎

徐波睡眠期持続性棘徐波を示すてんかん性脳症

ランドウ・クレフナー症候群

レット症候群

スタージ・ウェーバー症候群

結節性硬化症

色素性乾皮症

先天性魚鱗癬

家族性良性慢性天疱瘡

類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)

特発性後天性全身性無汗症

眼皮膚白皮症

肥厚性皮膚骨膜症

弾性線維性仮性黄色腫

マルファン症候群

エーラス・ダンロス症候群

メンケス病

オクシピタル・ホーン症候群

ウィルソン病

低ホスファターゼ症

VATER症候群

那須・ハコラ病

ウィーバー症候群

コフィン・ローリー症候群

ジュベール症候群関連疾患

モワット・ウィルソン症候群

ウィリアムズ症候群

ATR-X症候群

クルーゾン症候群

アペール症候群

ファイファー症候群

アントレー・ビクスラー症候群

コフィン・シリス症候群

ロスムンド・トムソン症候群

歌舞伎症候群

多脾症候群

無脾症候群

鰓耳腎症候群

ウェルナー症候群

コケイン症候群

プラダー・ウィリ症候群

ソトス症候群

ヌーナン症候群

ヤング・シンプソン症候群

1p36欠失症候群

4p欠失症候群

5p欠失症候群

第14番染色体父親性ダイソミー症候群

アンジェルマン症候群

スミス・マギニス症候群

22q11.2欠失症候群

エマヌエル症候群

脆弱X症候群関連疾患

脆弱X症候群

総動脈幹遺残症

修正大血管転位症

完全大血管転位症

単心室症

左心低形成症候群

三尖弁閉鎖症

心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症

心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症

ファロー四徴症

両大血管右室起始症

エプスタイン病

アルポート症候群

ギャロウェイ・モワト症候群

急速進行性糸球体腎炎

抗糸球体基底膜腎炎

一次性ネフローゼ症候群

一次性膜性増殖性糸球体腎炎

紫斑病性腎炎

先天性腎性尿崩症

間質性膀胱炎(ハンナ型)

オスラー病

閉塞性細気管支炎

肺胞蛋白症(自己免疫性又は先天性)

肺胞低換気症候群

α1-アンチトリプシン欠乏症

カーニー複合

ウォルフラム症候群

ペルオキシソーム病(副腎白質ジストロフィーを除く。)

副甲状腺機能低下症

偽性副甲状腺機能低下症

副腎皮質刺激ホルモン不応症

ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症

ビタミンD依存性くる病/骨軟化症

フェニルケトン尿症

高チロシン血症1型

高チロシン血症2型

高チロシン血症3型

メープルシロップ尿症

プロピオン酸血症

メチルマロン酸血症

イソ吉草酸血症

グルコーストランスポーター1欠損症

グルタル酸血症1型

グルタル酸血症2型

尿素サイクル異常症

リジン尿性蛋白不耐症

先天性葉酸吸収不全

ポルフィリン症

複合カルボキシラーゼ欠損症

筋型糖原病

肝型糖原病

ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症

レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症

シトステロール血症

タンジール病

原発性高カイロミクロン血症

脳腱黄色腫症

無βリポタンパク血症

脂肪萎縮症

家族性地中海熱

高IgD症候群

中條・西村症候群

化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群

慢性再発性多発性骨髄炎

強直性脊椎炎

進行性骨化性線維異形成症

肋骨異常を伴う先天性側弯症

骨形成不全症

タナトフォリック骨異形成症

軟骨無形成症

リンパ管腫症/ゴーハム病

巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)

巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)

巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)

クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群

先天性赤血球形成異常性貧血

後天性赤芽球癆

ダイアモンド・ブラックファン貧血

ファンコニ貧血

遺伝性鉄芽球性貧血

エプスタイン症候群

自己免疫性後天性凝固因子欠乏症

クロンカイト・カナダ症候群

非特異性多発性小腸潰瘍症

ヒルシュスプルング病(全結腸型又は小腸型)

総排泄腔外反症

総排泄腔遺残

先天性横隔膜ヘルニア

乳幼児肝巨大血管腫

胆道閉鎖症

アラジール症候群

遺伝性膵炎

嚢胞性線維症

IgG4関連疾患

黄斑ジストロフィー

レーベル遺伝性視神経症

アッシャー症候群

若年発症型両側性感音難聴

遅発性内リンパ水腫

好酸球性副鼻腔炎

カナバン病

進行性白質脳症

進行性ミオクローヌスてんかん

先天異常症候群

先天性三尖弁狭窄症

先天性僧帽弁狭窄症

先天性肺静脈狭窄症

左肺動脈右肺動脈起始症

ネイルパテラ症候群(爪膝蓋骨症候群)/LMX1B関連腎症

カルニチン回路異常症

三頭酵素欠損症

シトリン欠損症

セピアプテリン還元酵素(SR)欠損症

先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症

非ケトーシス型高グリシン血症

β―ケトチオラーゼ欠損症

芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素欠損症

メチルグルタコン酸尿症

遺伝性自己炎症疾患

大理石骨病

特発性血栓症(遺伝性血栓性素因によるものに限る。)

前眼部形成異常

無虹彩症

先天性気管狭窄症/先天性声門下狭窄症

特発性多中心性キャッスルマン病

膠様滴状角膜ジストロフィー

ハッチンソン・ギルフォード症候群

脳クレアチン欠乏症候群

ネフロン癆

家族性低βリポタンパク血症1(ホモ接合体)

ホモシスチン尿症

進行性家族性肝内胆汁うっ滞症

指定難病 |厚生労働省

コメント

タイトルとURLをコピーしました